是好良薬

是好良薬

釈迦牟尼世尊の此の世に出現遊ばされし本意は、化学兵器に由る人間の全滅戦、化学産業に由る自然大破壊の災害から、人間の生命を救い、自然の環境を護らんが為でありました。

一代五十年の説法も、法華経の八ヵ年の説法も、仏滅度後二千五百年間に、世界各国に仏教が利益を施して国土を安穏ならしめ、社会を歓喜に満たしめたのも、それらの地理歴史は、皆悉く挙げて現代の恐怖悪世の大火難・大苦悩を救わんが為の予備的試験に過ぎなかったのであります。

如来在世五十年、如来滅後二千五百年、印度十六大国乃至世界各国の人々の苦悩病患は、尚軽症であり、尚局部的であった。然るに現代則ち末法悪世の患難は、全滅的にして一人も逃るる事は許されない。総体的にして海も山も崩壊し、草も木も枯れ果てて、濁り汚されざるものはありません。是の救済の為に、如来の大慈悲は、一言の要法=南無妙法蓮華経の五字七字の文字となし言葉となして留め置かれました。如来の衆生救済の神通力、如来の浄土建立の秘要の蔵は、担だ是の南無妙法蓮華経の五字七字の中に結び籠められてあります。此の南無妙法蓮華経の一言は、法華経に「是の好き良薬を今留めて此に在く」と説かれて、「汝等敢えて服すべし、差じと憂うる事勿れ」と勧められてあります。

(昭和四十九年六月五日ワシントン道場)

ビキニ環礁の水爆実験

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