世界平和の原則

世界平和の原則

今や世界は、経済と云う問題を扱っておりますが、経済の発達は、言いかえると貪欲の法門である、と言えます。自分の国の経済が発展すればするだけ、他所の国が貧乏になって行きます。軍事力・核兵器も人類の為になりません。

政治は軍事力と経済力によつて支配されております。そこに人類の生き詰まりが有ります。

今は、人類が此れを打開する道を求めておる時であります。その時に、人類が信用すれば必ず世界は平和になる、と言う道を与える者が、何処にも居りません。自由主義は掠奪主義であります。共産主義も戦争道具を認めております。泥棒や人殺しを公認する国家が、なんぼ発達しても、世界人類の幸福になる筈が無い。

「絶対に命あるものを殺してはいけない。」こういう規則を立てられて、此れを守る者を仏教徒と申します。仏教徒になろうとするならば、「物の命を殺さない事を誓え」これがお釈迦様の教えであります。それが今日必要になりました。

物の命を殺さずして、人の物を奪わず、逆に命を守る為に人に物を施せば、世界中に平和が来る。今日は、此の簡単な教えを再検討すべき時に当たります。

此れより他に、どの国の大統領が話しましても、首相が演説しましても、皆、掠奪と人殺しの相談に過ぎません。今や人類は、此の簡単なお釈迦様の世界平和の原則を信ぜねば必ず破滅します。信ずべき時になりました。

                  (昭和四十九年四月八日臼杵仏舎利塔)

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