南無妙法蓮華経の正体

南無妙法蓮華経の正体

南無妙法蓮華経の名を付けた正体は何か。何に南無妙法蓮華経の名を付けたか。此の宇宙全体、一つも漏れ無く皆悉く下地獄界から上仏界までの十界に存在しておる一切が、妙法蓮華経の当体だと申します。

實相真如と申しますが、天地宇宙が規則正しく動いております。其の侭が妙法蓮華経の当体、地獄の業火も、皆、妙法蓮華経の当体だと云うんであります。此の十界は、地獄界も餓鬼道も皆妙法蓮華経の当体だから、悉く仏様に成る事が出来るのが当然だ。

悪の縁に引かれると、迷いとなり悪道となり衆生となって苦しむ。善い縁に引かれると、仏となり花となり綺麗な楽しみの姿となって現れます。全体皆、妙法蓮華経の当体で、妙法蓮華経の中に十界の姿が現れて来る。我々が、善い事に善い事にと心を配って、悪い事を恐れて行く姿が、仏道修行する姿であります。十界、畜生界も餓鬼道も人間界も、其の本体は、南無妙法蓮華経と云う尊いもの、其処に目が覚めると善い事が出来ます。

 

(昭和五十七年八月三十日、多摩道場)

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