日本の仏法

南無妙法蓮華経と口に唱え、南無妙法蓮華経と手に鼓を撃ち、南無妙法蓮華経と身に礼拝を行じ、南無妙法蓮華経と意に深く敬いを念じつつ、遍く村営聚洛に至り、十方世界に周旋往返して、純ら立正安国、世界平和を祈る者、是を日本の仏法と称します。

日本の仏法は七百五十余年の往昔、日本国の日蓮大聖人に由って初めて唱え出され、始めて弘通された仏法であります。南無妙法蓮華経の五字七字は一往妙法蓮華経と題する経巻の題目とも云われます。併しながらそんなものではありのません。

如来の一切の所有の法、如来の一切の自在の神力、如来の一切の秘要の蔵、如来の一切の甚深の事を、皆此の南無妙法蓮華経の五字七字の中に専示顕説すと、法華経の如来神力品に説かれました。南無妙法蓮華経は如来神通之力の総合積集であります。

教主釈尊の大慈悲は末代幼稚の凡夫の為に受持し易からしめんが為に、特に南無妙法蓮華経の五字七字の文字として、日蓮大聖人に授けられし甚深の法門であります。

(昭和四十四年十二月十日「日本の仏法」)

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