撃鼓唱題

撃鼓唱題

日本の仏法・摩訶耶奈の特色は、朝夕三帰五戒を唱うる事ではなくて、其の代わりに行住坐臥に南無妙法蓮華経と口に唱える事である。大小乗倶に、三帰五戒は仏道に入る最初の規定である事に異見は無い。日本の仏法は三帰五戒を否定する者でもなく、無要視する者でもない。唯だ三帰五戒をパーリ語を以て唱えないだけである。別に大乗甚深の義に依って三帰の文を制定して、仏法僧に帰依する事を教えておる。五戒の文に代えるに南無妙法蓮華経と唱える。南無妙法蓮華経は教主釈尊の因行果徳を具足し、不殺生戎の功徳を文辞化したものである。仏滅二千五百年の時代の別文は、則ち南無妙法蓮華経の五字七字である。常在霊鷲山の釈尊の寿命無量は、大乗甚深の義に由る不殺生戎の功徳である。

昭和三十二年三月一日「仏滅二千五百年」

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