現代文明の転換期

物質はどうしても限られます。政治でも、経済でも、軍事力でも物質欲のものは制限がありまして、やがて亡びます。

人間の智慧が発達して、その発達した智慧が物質に執着しまして、争いとなり殺し合いになりました。もはや物質的などんな力をもってしても、この暴力をくい止めることは出来無くなりました。

この横暴な残虐性をくい止める道、これを精神的な力に求めねばならなくなりました。それが現代文明の転換期のようであります。

アメリカの文明全体が機械文明であります。物質的な方面にばかり発達し、精神的な面は真っ暗です。精神面は目に見えないから何もかもこれを押しつぶす事ができると考えて、規則を作り破壊します。心の問題が間違ったので他の者は皆野蛮に見え奴隷と見るようになります。

心の中の一番悪いものを仏様は十四か条挙げました。(十四謗法) その中で一番間違いの大きいものは驕慢であります。これは自らを高ぶります。人間が自らを高ぶって人を侮るときに、そこに平和というものは来ません。

キリスト教の歴史を振り返って見ますと、国家やその民族を平和に導いている歴史がない。この信仰に熱心になりますと、やはり血を見ます。他の神は偶像だと言って排斥します。キリスト教の広まった国土では、古来からその地にある民族的な宗教は根絶やしにされています。

たとえどんな理由があってもひとを殺すことが行われれば、世の中に平和は来ません。人を殺す事を一番の重い罪として教えていく宗教、その宗教が信じられれば戦争というものはなくなるでしょう。

人を殺す事を一番の重い罪とする考え方は、人の価値というものを教えます。人は人をなぜ殺してはいけないか。それは人がやがて仏様になる。お釈迦様と同じに絶対の尊い存在となれることを教えます。


台北 花市

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