立正安国

撃鼓宣令の妙行は、我不愛身命の誓願の外相的に顕示したる天の叢雲(むらくも)の御剣であります、内外不二、性相一如、願行相応して、南無妙法蓮華経の御題目は、能持此経され、能説此経されるのであります、言い換えてみれば、南無妙法蓮華経と唱えて、唱え死に死ぬ程ならば、それがただの一人であっても一天にみなぎる三災七難ですらも立所に終息せしめて、立正安国の素懐を達せずしてはやみません。末法万年広宣流布の大願も、ここからたちまち成就されます、謗法閻提五逆罪が衆生のためにも即身成仏の甘露の闇は開かれます。ともかくも人に憎まれるほどに南無妙法蓮華経を唱えねばなりません、刑罰に行われるまでに、大法の鼓を撃たねばなりません、日蓮大聖人様を初め奉りて、この御題目を弘めて、重い断罪に行はれさせ給うたのは、いたずらごとではありません、憶病なる末我の人々を五百由旬の宝渚に引導して正路を踏み迷わしめぬように照らし出された八咫(やた)の御鏡であります。

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